2歳児とLLMの共通点:創造性とハルシネーション

はじめに:2歳児との会話で気づいたこと

最近2歳児と話してみてLLMとの共通点を感じた。
大人は相手の言っていることが理解できないと聞き直すが、
2歳児は構わず応答を返してくる。
相手の言っていることの7割くらいが理解できなくても応答してくる。
それも自信満々に。
それがまさしくハルシネーションだと思う。

ハルシネーションとは何か?

※AI分野での“ハルシネーション”とは、あたかも正しそうに見えるが事実とは異なる回答をAIが生成してしまう現象のことを指します。

自信満々な“適当”な応答

多分、聞き取れた理解可能なワードから自分なりの回答を見つけ出し応答しているんだと思う。
逆に大人にはできないことだと思う。
大人は相手の聞きたいことを無視し適当に回答することはできない。なんなら、理解はできていてもその言い回しが気に入らないという理由だけでわざと回答しない場合もある。

レストランごっこの例

適当といっても全くのデタラメではないのである。
「それなり」の回答なのである。

例えば、レストランごっこをしていて
「オススメはなにですか?」と聞くと
「トゥマトゥ(トマト)です」と答える。
“おすすめ”という言葉は知らないのにそれなりの回答をする。
そして”トマト”は彼女が好きな食べ物でもないのになぜ”トマト”が出てきたのかが興味深い。

LLMと人間の“temperature”

LLMで言うところのtemperatureパラメーター(0:正確性 ~ 10:創造性)がMaxの10なんだと思う。
だから突拍子もない回答が返ってきてとても面白い。

では、いつから人間はtemperatureパラメーターが0に近づくのだろうか?
なぜ0に近づくのだろうか?
社会で生きていくには0に近づかないと上手に生きていけない。
ハルシネーションばかりだと人間関係が破綻してしまう。

おわりに:正しさを少し手放す勇気

けれど、たまにはtemperatureを少し上げてみてもいいのかもしれない。
大人になっても、自分の中の創造性に目を向ける時間があってもいい。
2歳児やLLMのように、正しさを少し手放したときにこそ見える世界もあるのだから。

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